健康コラム
低体温はからだによくない
人の体温は36~37℃が理想とされて、37℃以上を発熱、35℃台を低体温とするようです。もちろん年齢や生理的な要因などの個人差があるので、自分の平熱を知っておきましょう。

私たちがいつも測定している「体温」は、わきの下・耳などですが、これは「深部体温=内臓の温度」が体の表面(皮膚)に伝わっている温度を測っているので、若干低くなります。
≪低体温と冷え性は同じ?≫人間の体温は平均すると36.5℃くらいですが、体の中の酵素はこの温度で最も効率良く働き、代謝や免疫など体の重要な機能を支えています。体温が1℃下がると酵素の働きが悪くなり、代謝が低下し、免疫力も低くなるのでさまざまな症状が引き起こされます。
●「冷え症」は末端
普通の人が寒さを感じないくらいの温度でも、全身や手足、下半身など体の一部や全身が冷えてつらい症状とされています。でも、体温を測ってみると正常なことがほとんどで、体の中心部の温度をつねに37℃に保つために、体温を調節していています。寒い冬は、四肢末端や皮膚表面などの血管を収縮させて熱の拡散を防ぎ、臓器が集まる体の中心部に血液を集めるため、血液が行き渡りにくくなった手先や足先は温度が下がるのです。

●「低体温」は中枢
体の中枢の深部体温の温度が低くなることを指しています。体の中の深部体温(内臓の温度)が、35度以下になってしまうことです。
≪体温が下がるとどうなる?≫

◎風邪を引きやすくなる

免疫力が低くなるので、風邪などのさまざまな感染症にかかりやすくなります。また、アレルギーの症状も出やすくなります。

◎太りやすくなる

代謝が低下するので、脂肪を燃焼しにくく、太りやすい体質になります。

◎がんになりやすい

体温が35℃以下だとがん細胞が活性化するといわれています。

◎早く老ける

細胞の新陳代謝が悪くなるため、細胞が早く老化します。

◎疲れやすく、やる気が起きにくくなる

元気がないという体調が続き、日常生活がストレスになってしまいます。
≪低体温にならないために≫基本は、代謝を上げて熱をたくさん発生させることと、発生させた熱を逃がさないことです。
シャワーをやめて、必ず湯船に入る
10分だけでも湯船に浸かり汗がじわっと出れば、体温は約1℃上昇します。
生活リズムに合わせて毎日続けると、平熱を上げることができます。
ゆっくりお風呂につかってリラックスするのも、自律神経の働きを整えたり、全身の血流を良くするために効果があります。
適度な運動
入浴前にスクワットをする、家事をしながらつま先立ちをするなど、下半身を鍛えることです。気軽に始められるウォーキングは、呼吸を意識しながらきびきび歩けば、立派な運動になります。一日15分以上を目標に始めてみましょう!
有酸素運動と無酸素運動を組み合わせるとより効果が実感できます。
食生活を改善する
バランスの良い食事はすべての基本になります。エネルギーの元になる炭水化物や脂質、熱を生み出す筋肉のもとになるたんぱく質、糖分をエネルギーや熱に変えるビタミンB1、B2や鉄、亜鉛、セレンなどのミネラル類が必要です。糖分を効率良くエネルギーに代えるための、ビタミンやミネラルを豊富に含む野菜、海藻、きのこなどを積極的に食べるようにしましょう。
体を温める食べ物を食べる
生姜、ニンニク、唐辛子などは、熱の発生を増やして体を温める効果があります。また、根菜類も体を温める食べ物です。逆に、体を冷やす砂糖や果物は控えましょう。冷たい飲み物も体を冷やすので、飲み過ぎに注意しましょう。
温かい服装を心掛ける
肌着を一枚多く着ることで体から熱が逃げるのを防ぎ、首には太い血管があり熱が逃げやすいので、マフラーなどで首を温めるのが効果的です。ただし、体を締め付ける下着は血行を悪くするので、避けるようにしましょう。
禁煙する
たばこを吸うと、ニコチンの作用で血管が収縮して血流が悪くなります。また基礎代謝も低下させて、熱の発生を減らしてしまいます。
≪体温があがると≫

◎便秘・下痢

からだの冷えが原因で悪化していた腸内環境が改善されます。

◎頭痛

上半身の冷えからきていた肩から首の血行不良や脳の血管の拡張が改善され、頭痛が和らぎます。

◎不眠

寝つくために必要な、体温を下げるという体のしくみがきちんと機能するようになって寝つきやすくなります。

◎肌荒れ

肌のトラブルは、血液のよどみ・汚れを皮膚から解毒している状態。体温が上がり、きれいな血液がめぐると改善されます。

◎うつ

冷え性や虚弱体質の人はうつになりやすいとされていますが、体温が上がることでうつになりにくくなります。

◎不妊

不妊の原因のひとつである、冷えによる血流の悪さや滞りが改善されます。

◎貧血

貧血は、からだが冷え、陰性体質になることで起こる症状なので、体温が上がることで改善されます。

◎生理痛・生理不順

下腹部の冷えによって乱れていた女性ホルモンの分泌が改善されて、症状が和らぎます。
人間の体温は、一日の中で一定のリズムを繰り返しています。
できるだけ規則正しい生活習慣を保つようにしましょう。
低体温は、自覚症状がなく自分では気が付きにくいものですが
放っておくとさまざまな不調につながります。
体温を測ればすぐに分かりますので、一度チェックしてみましょう。